寅さん50年50作


昨年「男はつらいよ」が、誕生50周年を迎えましたね。
映画の第一作が公開されて、50周年目の今年12月に50作目にあたる新作「男はつらいよ お帰り 寅さん」が公開されますね。

今回それを記念して「男はつらいよ」のテレビと映画のあれこれを載せました。


テレビドラマは、フジテレビ系列で1968年10月3日から1969年3月27日まで毎週木曜日22時00分 - 22時45分に放送された。脚本は山田洋次・稲垣俊・森崎東が手掛けた。全26話だが、映像は第1話と最終話しか残されていない。
放送開始当初こそ視聴率は苦戦を続けたが、回数を重ねる毎に少しずつ上昇していき、番組終了までに最高で20パーセント台を達するまでになった。視聴率としては高いとは言えないが、当時の状況を思えば大健闘の数字である。
最終話で寅次郎は、ハブ狩りで一儲けしようと奄美大島に出かけるが、そのハブに噛まれて死んでしまう。寅次郎を死なせたことで、視聴者からはテレビ局に抗議の電話が殺到、これが映画化に繋がった。しかし、当時はまだテレビ番組の地位が、映画から見てかなり低く見られていた時代であった。松竹は、テレビ番組の映画化に難色を示していたが、山田洋次と松竹プロデューサー上村力の説得に折れる形で映画化された(当時、松竹の社長であった城戸四郎が山田の意見を汲みいれた)。

映画シリーズ一覧

作数
公開
タイトル
監督
脚本
マドンナ
満男のマドンナ[19]
ゲスト
ロケ地

第1作  1969年8月27日  男はつらいよ  山田洋次  山田洋次森崎東  光本幸子     志村喬広川太一郎  京都府奈良県 
第2作  1969年11月15日  続・男はつらいよ  山田洋次小林俊一宮崎晃  佐藤オリエ  東野英治郎ミヤコ蝶々山崎努  京都府三重県(柘植) 
第3作  1970年1月15日  男はつらいよ フーテンの寅  森崎東  新珠三千代  香山美子河原崎建三花沢徳衛  三重県湯の山温泉)、鹿児島県(種子島) 
第4作  1970年2月27日  新・男はつらいよ  小林俊一  山田洋次宮崎晃  栗原小巻①  財津一郎三島雅夫横内正  山梨県道志村)、愛知県(名古屋市)、大分県由布院)、 
第5作  1970年8月25日  男はつらいよ 望郷篇  山田洋次  長山藍子  杉山とく子、井川比佐志、松山省二  千葉県(浦安市)、北海道(札幌市、小樽市) 
第6作  1971年1月15日  男はつらいよ 純情篇  若尾文子  森繁久彌宮本信子垂水悟郎  長崎県長崎市福江島)、静岡県浜名湖) 
第7作  1971年4月28日  男はつらいよ 奮闘篇  山田洋次朝間義隆  榊原るみ  ミヤコ蝶々田中邦衛柳家小さん  新潟県越後広瀬)、静岡県沼津市)、青森県鰺ヶ沢町弘前市) 
第8作  1971年12月29日  男はつらいよ 寅次郎恋歌  池内淳子  吉田義夫岡本茉利志村喬  岡山県備中高梁) 
第9作  1972年8月5日  男はつらいよ 柴又慕情  吉永小百合①  宮口精二佐山俊二  石川県(金沢市)、福井県東尋坊) 
第10作  1972年12月29日  男はつらいよ 寅次郎夢枕  八千草薫  田中絹代米倉斉加年  山梨県甲府市)、長野県(奈良井) 
第11作  1973年8月4日  男はつらいよ 寅次郎忘れな草  山田洋次宮崎晃朝間義隆  浅丘ルリ子①  織本順吉毒蝮三太夫  北海道(網走) 
第12作  1973年12月26日  男はつらいよ 私の寅さん  山田洋次朝間義隆  岸惠子  前田武彦津川雅彦  熊本県(天草、阿蘇)、大分県(別府) 
第13作  1974年8月3日  男はつらいよ 寅次郎恋やつれ  吉永小百合②  高田敏江、宮口精二  島根県(津和野、温泉津) 
第14作  1974年12月28日  男はつらいよ 寅次郎子守唄  十朱幸代  月亭八方春川ますみ上條恒彦  佐賀県唐津市)、群馬県磯部温泉) 
第15作  1975年8月2日  男はつらいよ 寅次郎相合い傘  浅丘ルリ子②  船越英二岩崎加根子  青森県青森市)、北海道(函館市長万部町、札幌市、小樽市) 
第16作  1975年12月27日  男はつらいよ 葛飾立志篇  樫山文枝  桜田淳子米倉斉加年大滝秀治小林桂樹  山形県寒河江市)、静岡県沼津市) 
第17作  1976年7月24日  男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け  太地喜和子  宇野重吉岡田嘉子桜井センリ  兵庫県(龍野市) 
第18作  1976年12月25日  男はつらいよ 寅次郎純情詩集  京マチ子  檀ふみ浦辺粂子  長野県(別所温泉)、新潟県(六日町) 
第19作  1977年8月6日  男はつらいよ 寅次郎と殿様  真野響子  嵐寛寿郎三木のり平平田昭彦  愛媛県大洲市) 
第20作  1977年12月24日  男はつらいよ 寅次郎頑張れ!  藤村志保  中村雅俊大竹しのぶ桜井センリ  長崎県平戸島) 
第21作  1978年8月5日  男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく  木の実ナナ  武田鉄矢竜雷太  熊本県(田の原温泉) 
第22作  1978年12月27日  男はつらいよ 噂の寅次郎  大原麗子①  室田日出男泉ピン子志村喬  長野県(木曽福島)、静岡県(大井川) 
第23作  1979年8月4日  男はつらいよ 翔んでる寅次郎  桃井かおり  湯原昌幸布施明木暮実千代  北海道(支笏湖) 
第24作  1979年12月28日  男はつらいよ 寅次郎春の夢  山田洋次朝間義隆栗山富夫レナード・シュレイダー  香川京子  ハーブ・エデルマン、林寛子  和歌山県京都府アメリカ合衆国アリゾナ州) 
第25作  1980年8月2日  男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花  山田洋次朝間義隆  浅丘ルリ子③  江藤潤  沖縄県、長野県(軽井沢町) 
第26作  1980年12月27日  男はつらいよ 寅次郎かもめ歌  伊藤蘭  松村達雄、村田雄浩  北海道(奥尻島江差町)、徳島県 
第27作  1981年8月8日  男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎  松坂慶子①  芦屋雁之助、正司照江、正司花江  大阪府大阪市奈良県生駒山)、広島県(豊浜町・豊町)、長崎県対馬) 
第28作  1981年12月28日  男はつらいよ 寅次郎紙風船  音無美紀子  地井武男、岸本加世子、小沢昭一  福岡県(秋月)、大分県(夜明)、静岡県焼津市)、佐賀県鳥栖市) 
第29作  1982年8月7日  男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋  いしだあゆみ  片岡仁左衛門柄本明  京都府京都市、伊根)、長野県(信濃大町)、神奈川県(鎌倉市)、滋賀県彦根市) 
第30作  1982年12月28日  男はつらいよ 花も嵐も寅次郎  田中裕子  沢田研二朝丘雪路  大分県(杵築、湯平温泉、鉄輪温泉、由布院、志高湖、臼杵)、千葉県(谷津遊園) 
第31作  1983年8月6日  男はつらいよ 旅と女と寅次郎  都はるみ  北林谷栄中北千枝子藤岡琢也  新潟県佐渡市新潟市)、北海道 (支笏湖) 
第32作  1983年12月28日  男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎  竹下景子①  松村達雄中井貴一杉田かおる  岡山県備中高梁)、広島県因島) 
第33作  1984年8月4日  男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎  中原理恵  渡瀬恒彦、佐藤B作、秋野太作  岩手県盛岡市)、北海道(釧路市根室市中標津町、養老牛温泉) 
第34作  1984年12月28日  男はつらいよ 寅次郎真実一路  大原麗子②  米倉斉加年、風見章子、津島恵子辰巳柳太郎  鹿児島県(枕崎市指宿市)、茨城県(牛久沼) 
第35作  1985年8月3日  男はつらいよ 寅次郎恋愛塾  樋口可南子  平田満初井言榮  長崎県上五島)、天草市秋田県鹿角市) 
第36作  1985年12月28日  男はつらいよ 柴又より愛をこめて  栗原小巻②  川谷拓三  静岡県(下田)、東京都(式根島)、静岡県浜名湖)、福島県会津若松市) 
第37作  1986年12月20日  男はつらいよ 幸福の青い鳥  志穂美悦子  長渕剛桜井センリ  福岡県(筑豊)、山口県萩市下関市) 
第38作  1987年8月5日  男はつらいよ 知床慕情  竹下景子②  三船敏郎淡路恵子  北海道(斜里町)、岐阜県岐阜市) 
第39作  1987年12月26日  男はつらいよ次郎物語  秋吉久美子  五月みどり河内桃子  奈良県(吉野)、和歌山県三重県志摩市伊勢市二見町) 
第40作  1988年12月24日  男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日  三田佳子  三田寛子尾美としのり鈴木光枝  長野県(小諸市松本市)、長崎県島原市) 
第41作  1989年8月5日  男はつらいよ 寅次郎心の旅路  竹下景子③  淡路恵子柄本明、マーチン・ロシュバーガー  オーストリア(ウィーン)、オランダ・(アムステルダムアムステルダムスキポール空港)、宮城県(松島)、石川県 
第42作  1989年12月27日  男はつらいよ ぼくの伯父さん  檀ふみ  後藤久美子①  夏木マリ、尾藤イサオ  佐賀県佐賀市、古湯温泉、吉野ヶ里)、茨城県(袋田)、愛知県(名古屋市、錦三丁目) 
第43作  1990年12月22日  男はつらいよ 寅次郎の休日  夏木マリ  後藤久美子②  寺尾聰宮崎美子  大分県(日田市)、愛知県(名古屋市) 
第44作  1991年12月23日  男はつらいよ 寅次郎の告白  吉田日出子  後藤久美子③  夏木マリ  鳥取県岐阜県(奥恵那峡・蛭川) 
第45作  1992年12月26日  男はつらいよ 寅次郎の青春  風吹ジュン  後藤久美子④  永瀬正敏夏木マリ  宮崎県(油津)、岐阜県下呂温泉) 
第46作  1993年12月25日  男はつらいよ 寅次郎の縁談  松坂慶子②  城山美佳子  島田正吾光本幸子  香川県(琴平・志々島・高見島)、栃木県(烏山) 
第47作  1994年12月23日  男はつらいよ 拝啓車寅次郎様  かたせ梨乃  牧瀬里穂  小林幸子  新潟県上越市)、滋賀県(長浜、西浅井町)、神奈川県(鎌倉市)、長崎県(雲仙) 
第48作  1995年12月23日  男はつらいよ 寅次郎紅の花  浅丘ルリ子④  後藤久美子⑤  夏木マリ田中邦衛村山富市宮川大助・花子  鹿児島県(奄美大島)、岡山県(滝尾・津山)、兵庫県(神戸市) 
第49作(特別編)  1997年11月22日  男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇  浅丘ルリ子⑤     江藤潤  沖縄県 
第50作  2019年12月27日(予定)  男はつらいよ お帰り 寅さん       後藤久美子⑥、松野太紀富田望生倉島颯良、中澤準、田中壮太郎  

未撮影作品
1996年12月28日公開予定 『男はつらいよ 寅次郎花へんろ』(マドンナ:田中裕子 ロケ地:高知県 原作:室生犀星あにいもうと』)タイトルは早坂暁の小説、花へんろからで、渥美がお遍路に興味を持っていたこともヒントになっている。シリーズ第49作のマドンナは田中裕子で、その兄役で西田敏行が出演の予定だった。兄弟のストーリーは後の『虹をつかむ男 南国奮斗篇』で生かされている。物語は、妹が中絶した子供の父親が寅さんかと兄が疑い、それから寅さんがこの兄妹の後見人になる、また満男シリーズの完結編として泉と満男を結婚させ、甥の結婚を見届けた寅次郎は放浪の終焉を宣言し、第50作に繋げる予定だった。秋からの撮影を控えており、1996年6月27日には打ち合わせでタイトル、大まかなストーリーは伝えており、満男役の吉岡秀隆も同年公開の「学校II」をやっている時に、山田が「秋にまたやるよ」と49作目の話をしていたと語っている。
1997年12月27日公開予定 タイトル不明(マドンナ:黒柳徹子 ロケ地:未定)山田洋次は、寅次郎はテキ屋を引退、幼稚園の用務員になり、子供たちとかくれんぼをしている最中に息を引き取り、町の人が思い出のために地蔵を作るという構想を早くから持ち、第49作から直結するストーリーだった。黒柳も冗談に「最後のマドンナは黒柳徹子さんだ」と山田から言われていたと林真理子の対談で明かしている。

幻のマドンナ歌子三部作 NHK衛星第2の番組(1991.9.30放送)の中で吉永小百合山田洋次の対談が行われ山田は「また、寅次郎と歌子(吉永小百合)が再会したらどうなるかって、しょっちゅう考えているんですよ」と語っており、ストーリーは『歌子が手話の通訳となり働いている。偶然再会した寅さんは歌子から手話を習い、物語の最後に、手話で歌子に自分の気持を伝える。それが通じたかどうかは分からないというストーリー』だったが吉永の撮影スケジュールが合わず「それに、同じ役を何度もやると、私自身がマンネリになるんじゃないかと」「もう一度、出演するべきでした。最後ということが分かっていたらどんな形でも出たかった。後悔しています」と吉永は語っている。


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ウィキペディア」より。